院長ブログ

足首ねんざの重症度3タイプとその処置方法

2017年5月11日更新


四日市のいろは接骨院のひとり院長 服部です。
 
スポーツや日常生活で最も遭遇しやすいケガの一つに足首のねんざがあります。
屋内の段差で踏み外したり、スポーツ中に他の選手の足に乗ってしまったり・・・
いろんなシチュエーションで発生するケガといえるでしょう。
 
もしこの記事を読んでいるアナタがねんざしてしまってすぐの状況なら、アイシング(冷却)を行いながら読むことをオススメします。
 
足首のねんざの重症度としては大きくわけて3つのパターンがあり、それぞれで処置の仕方も変わってきます。
なかなか自分で判断することは難しいものなので、
「接骨院に来院された場合、このような判断をするんだよ」
という参考にしていただければと思います。
 
今回は前距腓靭帯と呼ばれる足首でもっとも発生率の高い靭帯を参考にお話させていただきます。
 

正常な靭帯の役割

靭帯は骨と骨をつなぐものです。
別の言い方をすると関節を作るとも言えます。

わかりやすいように透かしを入れると以下の写真になります

靭帯がないと二つの骨はバラバラになってしまい関節を構成できなくなってしまいます。
なので靭帯が切れる(ねんざする)と関節の動きが大きくなってしまってグラグラになってしまいます。
  
ではどのような切れ方をするとグラグラ度が大きくなるのかを見ていきましょう。
 

タイプ1.軽度のねんざ

軽度のねんざは患者さん本人の感覚では「グキッ」となってしまったのですが、幸い靭帯自体のキズが少ないものです。
ただ靭帯とその周囲の結合組織の間に裂けめなどができている場合があります


 
この写真のように靭帯の周囲にキズが見られることがあります。
この場合はそのキズがある分だけ外からみたときに腫れがひどくなることもありますが、比較的治りはいいのでサポートする程度のテーピングで数日のうちに治ることが多いです。
 

タイプ2.中等度のねんざ

中等度は靭帯が部分的に断裂している形になります。

断裂しているとはいえ連続性は保たれているので靭帯の役割はなくなりませんが、処置をおこたると裂けている部分が関節の遊びとなっていわゆる「靭帯が伸びた」状態のままになってしまうことがあります。
靭帯の本来の役割である「骨と骨が広がらない」ようにすることに支障をきたしてグラグラが増し、ねんざがクセになってしまう場合もあります。
伸びない固定用のテーピングもしくは場合によってはシーネによる固定を推奨します。
2~3週間の期間を要することが多いでしょう。
 

タイプ3.重度のねんざ

重度のねんざは靭帯が完全に断裂している状態です。

これがやっかいです。よく靭帯が骨を引っぺがしてしまう「裂離骨折(はく離骨折)」を起こっている場合もあるのですが、骨のように固い組織のキズではなく柔らかい組織(軟部組織)のキズはしっかりとした固定をしないと元通りにくっつきません。
シーネ以上の固定が必須となり、期間も4週間以上かかることが多いです。
当院では以下の記事で書いたインソール組込式U字シーネを採用しています。

 

まとめ

いろは接骨院
以上が足首ねんざの際に当院でどのような処置をするかという判断基準の主な部分です。
中等度以上になる場合、重症度との鑑別は外からみてだけで行うのは非常に危険といえます。
今回には触れていませんが、隠れ骨折が見つかることも良くあります。
靭帯のような柔らかい組織の損傷はレントゲンにも写らないということも案外知られていないのでご注意を!
当院では今回のようにエコー観察という科学的手法を用いて判断し、必要に応じてシーネのような伝統的手法とのハイブリッドな手法で固定をします。
この記事がみなさんの通院への不安を少しでも和らげてくれることを願います。
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