いろは接骨院のひとり院長 服部嘉之です。
四日市で接骨院を始めて6年です。
その前は東京の整形外科に5年間勤めていました。
整形外科ではドクターである院長の下で柔道整復師として施術を担当させていただいていました。
今回は、あくまで狭い観点ですが、元職場である整形外科と現在、院長として行っている接骨院での治療がどのように違うのかを紹介したいと思います。
※あくまでわたくしが働いてきた整形外科と現接骨院での比較であることと、わたくし自身が接骨院院長の立場にあるので接骨院よりの文章になることはご理解ください。
今回は足の捻挫の患者さんが来られた場合のケースでお話いたします。
検査編
整形外科
私が勤めていた整形外科では院長先生が検査をしていました。視診、問診、触診ときて最終的にはレントゲンを撮ることが99%でした。
足をひねって腫れがあり、捻挫や骨折を鑑別(どっちか判断すること)するために骨の画像を見ての画像診断が一般的であるといえます。
接骨院
接骨院ではレントゲンを設置、運用することができません。
ですので基本的には視診、問診、触察が中心となります。
近年ではレントゲンの代わりにエコー観察装置を用いて捻挫、骨折、その他の鑑別をするところが増えつつあります。
患者さんの観点からしても安心さが増すと思いますのでいい傾向ですね。
当院でのエコー観察のイメージです。
治療(施術)編
整形外科
レントゲンで骨に異常がなかった場合、消去法で捻挫という診断となります。
整形外科では基本的に捻挫の場合は、われわれ柔道整復師が施術とテーピングを行っていました。
私が勤めていた整形外科は少し珍しいところで、低周波治療器という電気治療器があるだけでした。
基本的には「手で治します」というところでした。
患者さんは通院されると、電気→マッサージ→テーピングという手順が多かったと思います。
整形外科もさまざまですので、痛み止めの飲み薬などを処方するところもあるかもしれません。
接骨院
接骨院でエコーを見た場合、靭帯の様子が画像としてみることができます。
中には捻挫と思って来られて骨が欠けている(剥離骨折)場合も見られます。
足の捻挫のような体表に近い組織の観察はエコーは力を発揮します。
レントゲンが消去法になるのに比べて、靭帯の損傷の程度がわかるため同じ捻挫であっても施術の内容が少し変わってきます。
当接骨院には超音波治療器が設置してあるので、患部に直接超音波を当てるという手法を行うのはどの程度の捻挫でも同じです。
その後、程度に見合った固定を選択します。
損傷の程度が微細なものに関してはサポートテーピングを、靭帯の損傷がはっきりとわかるものには固定のテーピングをします。
靭帯が完全に断裂しているものには、ギブスシーネを作成して固定します。
超音波→固定(程度によりテーピング、ギブスなど選択)が主な流れになります。
接骨院もさまざまですので、エコーが導入されていない院もたくさんあります。
超音波治療器がない院もたくさんあり、逆に整形外科にも超音波が導入されている場合もたくさんあります。
ちなみに飲み薬などは処方できません
まとめ
検査
整形外科・・・レントゲン(エコーがあるところもあります)
接骨院・・・・(あるとしたら)エコー観察装置
治療
整形外科・・・低周波治療器、マッサージ、テーピング(超音波がある整形外科もたくさんあります)。所により痛み止めのお薬
接骨院・・・・超音波治療器、固定(テーピングやギブスから選択)
あくまでもわたくしが働いたところの比較になりますのでご理解いただきますようお願い申し上げます。