いろは接骨院院長の服部です。
今回は大腿直筋という太ももの前にある筋肉に発生するケガについて紹介します。
大腿直筋とは
大腿直筋は骨盤の「下前腸骨棘」から大腿骨の前を通り、膝蓋骨(膝のお皿)を経て脛骨(スネの骨)の「脛骨粗面」につきます。この筋肉が作用すると主に膝関節を伸ばしたり、股関節を前に曲げたり(ももを持ち上げる)する役割があります。
オレンジの部分が大腿直筋のイメージです。
スポーツをしてこの筋肉を痛める場合、サッカー選手がボールを蹴って骨盤の付着部である下前腸骨棘を剥離骨折してしまったりダッシュする動作にて筋肉自体を肉ばなれすることが多いです。
また成長痛のオスグットシュラッター病などになる場合、この大腿直筋が過緊張していることも発生の要因になるとされています。
今回の主な訴え
中一野球部
中学一年生の野球部です部活中にダッシュしたら太ももの前が痛くなりました。何にもしてないときは痛くないけど走ると(特にダッシュすると)痛みがでます。
触察結果
ダッシュして太ももの前が痛いときたら、まず最初に疑うのは大腿直筋の肉ばなれです。しかし肉ばなれなら筋肉にキズがついているので押したら痛いよなあ・・・と思いつつ、触察で太もも前をグっと押しても痛がらない。なんかポカーン( ゚д゚)としてる。左右の同じ場所を比べてみると、若干だけど痛いほうの足はポヨポヨしてる?というか感触が違う・・・
エコー観察結果
触察では確信が持てなかったのでエコー観察して見比べてみることに。
痛くないほうの同じ筋肉はこんな感じです。
今回の主役、大腿直筋にオレンジ色を付けてみました。
痛いほうの太もも前
矢印でキズついているところを示してあります。
矢印でキズついているところを示してあります。
画面の左右を筋肉の走行に沿って写し出してみるとこうなります↓
まとめ
いろは接骨院
結果としては大腿直筋の立派な肉ばなれ。でも押しても痛くないってフツーに触察しているだけだと見逃してしまいそうだね・・・((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
筋肉の走行に平行なキズだからグッと力が入るダッシュのときだけ痛いのだろうね
筋肉の走行に平行なキズだからグッと力が入るダッシュのときだけ痛いのだろうね